だから俺と、付き合ってください。
「私ちょっとトイレ行ってくるね」
「うん、わかった」
ユカにそういうと、引きずりそうになる足を不自然に見えないように注意しながら歩いた。
体育館と校舎をつなぐ渡り廊下。
そこまで歩いていた私のもとへ近づいてくる足音。
「藤田!!」
呼ばれて立ち止まると後ろに振り向く。
走って来たのか、肩で息をするのはまさかの清瀬くんだった。
え?
清瀬くん、なんで……?
「足、大丈夫かよ」
「えっ、なんでそのこと……っ」
「それで隠してるつもり?」
「なっ……!」
「俺に隠しごとなんて10年早い!」
ビシッと言いのけた清瀬くんに思わず目を見開く。