だから俺と、付き合ってください。
「湿布貼ってやろうか?」
「えっ、いいよ!自分でできるし!」
「そ?」
「うん……っ」
清瀬くんから湿布を受け取ると上履きを脱いで自分で貼る。
それを清瀬くんがパイプ椅子に座って見ていた。
……ふたりきりなの、慣れないなぁ。
みんな体育館や運動場にいるから、校舎側はすごく静かだし。
あるのは風に揺れる木の葉の音だけ。
あと、自分のうるさい心臓の音。
「清瀬くん、さっきはありがとね」
「ん?なにが?」
「先輩に、言ってくれて」
「ああ、いや、俺は自分が正しいと思ったことを言っただけだよ」
清瀬くんは強いね。
普通は、正しいと思っていても、ましてや先輩に向かって意見することは簡単なことじゃないよ。
……それに。