だから俺と、付き合ってください。



「今日は付き合ってくれてサンキューな」


「全然いいよ。ただ明日はもっとビシバシいくからね!」


「よ、よろしく」



苦笑する清瀬くん。
だって冗談抜きでもっとペースあげていかなきゃ今週の土曜日の追試に間に合わないよ。


ふふっ、でも。


並んで帰れるこの時間、幸せだなぁ。

一緒にいられることが最近嬉しくて幸せ。


ずっと一緒にいたいと願ってしまう。


清瀬くんの隣。すごく幸せに感じる空間。


こんな風に思ってるなんて、清瀬くんは微塵にも感じてはいないんだろうけど。


秘密だよ。


でもたまらなく言ってしまいたくなる時があって。唇を噛んで押し殺している。


この前の球技大会の時。
お姫様抱っこされた時。


我慢するのが辛くて、涙が出ちゃうかと思った。


こんなに好きが大きいのに、清瀬くんには好きな人がいる。
……そう考えると、のどがつぶれそうになる。


そのまま本当につぶれてしまえば、ずっと私の中で気持ちを留めておけるのかな。


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