だから俺と、付き合ってください。
「マジか……」
少し離れたところから手紙を入れた藤田の下駄箱のほうを見る。
よりにもよって藤田綾乃本人かよっ!
ここからじゃよく見えないなぁ……。
すこし大胆に藤田のことを見てみると、藤田の手の中に手紙があるのが見えた。
やっばい!!!
やっぱ読まれたくねえ!!
そう思った俺は……。
「おい!なに見てんだよっ!」
そう勢いよく駆け寄ると、叫んでしまった。
ビックリしたような表情。
大きな瞳が真っ直ぐに俺を見る。
ーードキッ!
やっべえ、可愛い……じゃなくて手紙手紙。
そう思って、藤田の手もとを見ると手紙はすでに開かれていて。
「これ、清瀬くんのっ……?」
「……中身、見た?」
「あー、うん……ごめん……」
「うわあ!まじか!なんかチョー恥ずかしいんですけどぉ……!」
マジかマジか。え、ってことは、え?
俺、藤田に告白しちまったってことだよな?
「どう……思った……?」
「え?……あぁっ、えっと、すごい真っ直ぐな気持ちで感動した……?」
……なんで疑問系なんだ。
でもまあ、いきなり告白されて引かれてはいないみたいで安心した。