だから俺と、付き合ってください。


その日も、次の日も、私が先輩の部活の応援に行くことはなかった。


会えないよ。


会いたいのに、会いたくない。


……だって。


大好きなんだもん。


大好きで、大好きで、会ってない今でもこんなにキモチが溢れていってるのに。


会ってしまったら、たぶん、もう止められない。


先輩に好きな人がいるって、わかってるのに、迷惑かけちゃう。


どんどん近づきたくなって、


どんどん先輩のこと知りたくなって、


どんどん私のこと知ってもらいたくなる。


こんなの、迷惑にしかならないよ。


イヤだもん。それだけは。


せめて嫌われたくない。


会えなくても、嫌われたく、ない。



「ねえ」


「……!?」



一学期最後の日。終業式が終わった昼下がり。昇降口を抜けると聞き覚えのある低い声が私を呼び止めた。


えっ、修二、先輩……?


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