だから俺と、付き合ってください。
口をもぐもぐさせてる清瀬くんがおかしくて、また、笑った。
そんなに頬張らなくてもいいじゃん。
ご飯は逃げて行かないのに。
「連れ出してくれて。なんかおかげで元気出た」
「ほんと?よかったぁ。昨日先輩の話したあと藤田がおかしかったし、今日は目腫らして来るし、なにげに心配してた」
……心配してくれてたんだ。
パックのカフェオレにストローをさして、一口。
甘くも苦い味が口いっぱいに広がる。
「聞いてもい?先輩とうまく行ってねぇーの?」
「まだいいって言ってないし」
「あ……悪りぃ……」
「いーよっ、別に」
すこしだけ目線を下げて、口角をあげる。
隣にいる清瀬くんはお茶を飲むと口元を拭って、私の方を見ていた。
「先輩とね、全然連絡取れてないんだ。デートも、初詣が最後。たまに学校ですれ違うぐらいにしか会えてないし……」