だから俺と、付き合ってください。
背は私より10cmは高い。
髪は短髪で、クリーム色。
顔は目がクリクリしてて、くちびるは薄くて、やっぱり子犬みたい。
なんか、こう……母性本能をくすぐるタイプ、だと思う。
「今度は手渡ししなよ。また落ちてたら可哀想だし。拾ったのが私じゃなかったらきっとからかわれてるよ」
彼はとなりのクラスの人気者。
こんなラブレターが落ちてたってことはウワサですぐに広がる。
……私は誰にも言うつもりないけど。
こんなキラキラした気持ち、おもしろ半分ではウワサなんか立てられない。
私が、忘れかけてた、気持ち。
「そうだなぁ……。でもオレって、意外とシャイだからさぁ!」
首の後ろをかく彼の仕草。
またクスッと笑うと「藤田さっきから笑いすぎだし」と言われた。
え……?