だから俺と、付き合ってください。



ちょっと好きだなぁとか。


清瀬くんに好かれたら、


清瀬くんのそばにいられたら、


……めちゃくちゃ大切にされて、幸せなんだろうなぁとか、


そんなこと、考えちゃダメだよね。



「藤田ぁ、俺さ、ちょっとマジで頑張るからさ」


「うん?」


「応援シクヨロ!」



電車に揺られて、席は空いていたけれど、一つの駅で到着だから立ったままでいた。


清瀬くんがそんなことを言いながら親指を立ててドヤ顔をするから笑いを堪えきれなかった。



「うん、応援してるね……っ」


「なんで笑ってんだよっ!」


「だって清瀬くんが笑わせるからぁ!」


「はっ!?俺はめっちゃ真剣だぜ?」


「ウソでしょ」


「ウソじゃねぇーよ!」



……あぁ、もう、やばい。


清瀬くんといると笑いが絶えない。


今日朝から一緒に居て、お腹が痛くなるくらい笑った気がする。


腹筋鍛えられたと思うんですけど。


< 63 / 213 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop