だから俺と、付き合ってください。
5*彼の好きなひと
一日の締めくくり。部屋の明かりを消して、ベッドに入って、瞳を閉じながら必ず今日あったことを思い出す。
昨日までは『先輩からライン来てないかなぁ』とか、『先輩とのこれから』とかいろんな先輩のことを考えていたのに。
今日は清瀬くんとの出来事を思い出してる。
朝、電車で会って、丘で一緒にご飯を食べたこととか。
途中いろんな面白いことがあって、二人とも笑ってたこととか。
先輩のことも、相談してしまった。
『会いたいとか、寂しいとか。そうゆーの、受け止めるのが男だからさ!』
『それでもダメで辛いときは俺に甘えてもいいよ。俺も男だし。我慢すんな』
男らしい、言葉。力強い声と目線。
励まされて、思わず泣いちゃった。
『くっふふふ!』
……そしてなにより清瀬くんの笑った顔が脳裏に焼きついて離れない。
太陽という名前に負けないような明るい笑顔。
人懐こくて、好感を持てる愛嬌の良さ。
一緒にいて楽しくて仕方なかった。