だから俺と、付き合ってください。
「ん?どした?」
「なん、でもない……」
さっきから私、言葉がスムーズに出て来てないよ。なんで?
……なんで私、こんなに清瀬くんのこと意識してんのよ。
目線とか、仕草とか、見られてるんだと思うとくちびるを少し動かすだけでも神経を使ってしまう。
「今日はちゃんと朝ごはんは食べて来ましたか?」
「えっ?あ、うん!てかなんで敬語……?」
「なんとなく!」
「ふふっ。なんとなくですかっ」
ハッキリ言いきった清瀬くんに笑う。
……とても気分屋なんだろうなぁ。
昨日も突然私の手を引いて電車降りちゃったし、
ラブレターだって、相手の女の子が自分に興味ないのわかってても、渡したくなったんだろう。
思ったら突っ走るタイプ。
でも、拾ったのが、私で……。
焦ってたなぁ、あの時の清瀬くん。
顔を真っ赤にして、怒鳴ってて。
一瞬ビックリして怖かったけど、今思い出すと笑える。