だから俺と、付き合ってください。



思いもよらない回答に、思わず吹き出してしまった。


やっぱり清瀬くんといると笑いが絶えないというか、腹筋が崩壊しそうになるというか……。



「笑いすぎだって!」


「だって……!清瀬くんが面白いから……!」



笑っちゃうんだもん!



「ほんとよく笑うよなぁ、藤田は」


「そう?まぁ笑いのツボは浅いねってよくユカから言われるけど」


「うん、同感。藤田は簡単に笑いすぎ」



そう言うと私のデコを人差し指で清瀬くんが軽く弾いた。


ーードキッ!


デ、デコピンされた……!


イヒヒと彼は笑ってるけど、私はなんだか恥ずかしくて触れられたおデコを両手で隠した。


……ほら、こんなことを簡単にやっちゃう。


好きでもない女の子に。


清瀬くんは距離感がすごく近い。


すごく仲が良いみたい。悪くはないと思うけど、男と女なのに、なんだろう、近い。


こんなに親近感がわく男の子ははじめてだから、すごく戸惑う。


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