だから俺と、付き合ってください。



立ち止まって先輩の方を向いて言ったら、先輩が目を見開いてびっくりしていた。


……そうだよね。


びっくりするよね。


私、今まで先輩の重荷になりたくなくて、こんな風に本音ぶつけたことないもんね。


怒ったこと、なかったよね。



「会いたかったけど、会いたいって言って迷惑かけたくなかった。忙しいの、知ってたから。


だから、ラインだけは、ラインだけは繋がっていたかった。


暇な時に、一言だけで良かったの。


眠いとか、キツイとか、そんなものでも良かったの。


ごめんねのラインも悲しかったけど、ないよりかは、マシだった……!


でも、先輩は、私がこんな風に思ってたこと、知らないよね……っ?」



せき止めていたダムが崩壊するように、先輩への不満が流れ出て、涙が止まらない。


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