だから俺と、付き合ってください。



もう、嫌われちゃったのかな……。


嫌われる理由とか、心当たりないんだけど、でも、連絡もないなんて、そういうことだよね……?


付き合ってるのかさえ、よく、わからない。



「ていうかさぁ、コレ」


「ん?」


「どうすればいいと思う?」




ラブレターを私に見せながら、清瀬くんが苦笑した。


……どうすればいいって。



「手渡せばいいじゃん」


「ムリ。なんか、ムリ。たぶん振られる」


「なんでそんな風に思うの?」


「だってたぶん向こう、俺のこと興味ないと思うし……」



……それをわかってて告白しようとしてたのね。


さっきは恥ずかしいー!とはしゃいでたのに、今度はシュンと暗い顔をする彼はきっと正直者なんだろうなぁ。


コロコロ表情が変わってて、忙しい人だ。


ウソとか、つけなそう。



「じゃあ振り向かせるしかないね」


「どうやって……?」



< 8 / 213 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop