だから俺と、付き合ってください。



全部、私が悪いの。


だから、そんな顔をしないで、先輩……。


信じきれなかった。


待ってられなかった。


清瀬くんのラブレターを見て、純粋で真っ直ぐで熱い気持ちに触れたら、


私も、愛されたいと思ってしまった。



「じゃあね、先輩。先に行きます」



すこし、時間をください……。


自分の中で整理をつけさせてください。


まだ、よく、自分でもわからないの。


先輩のこと、好きでいるのが辛いし、気持ちが前ほどないのは、明確だけど。


キライには、なれない。


先輩は私のこと好きだと言ってくれた。


だから、まだ


やり直せるかもしれない。


清瀬くんへの気持ちも、もしかしたら、いっときの気の迷いかもしれない。


優しい彼の愛が、眩しくて、憧れてしまっているだけかもしれない。


とにかく時間が欲しい。



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