だから俺と、付き合ってください。
「バスケ!ユカと同じだねっ!」
「本当だ!足ひっぱらないようにしなくちゃ……」
「なーに言ってんのっ。二人でバンバン点とるよ!」
競技決めも終わって解散したあと、ユカがカバンを持って私のところへやって来た。
……ユカはバスケ部だし、運動得意だからいいなぁ。
本当に、私、運動は苦手だから、勘弁して欲しい。
できれば、なるべくパスは回さないでいただきたいよ……。
「藤田さん!先輩が呼んでる!」
「え?」
クラスメイトの声に視線を廊下に移すと修二先輩が私の方を見て「よ!」と、声をあげた。
なにも事情を知らないクラスメイトたちがヒューヒューはやしたてる。
ちょっと……!
やめてよ……!
恥ずかしくなって慌ててカバンを持つと先輩のもとへ駆け寄った。