大っ嫌いの反対っ!!
その日、どのくらいの涙を流しただろう。


『何で最後まで聞いてくんねぇの?』

聞く勇気がなかったんだよ。


『泣きたいのはこっち。』

本当だよね。悠哉が泣きたいのにね。


本当は、悠哉と同じ気持ちなんだよ。

弱くてごめんね。


「そうだったんだ…。しょうがないよ…。
悠哉には、悪いけど。」

花鈴はそれでも私を分かってくれた。


「でも……。」


「魅希は、悪くない。誰も、悪くない。
自分を責めないのっ!」

花鈴は言った。

花鈴に何回も助けられた。


「ありがと…。」

私は言った。

「もぅ、泣かない~!!」

花鈴がそう言って、抱きしめてきた。


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