大っ嫌いの反対っ!!
やっぱり。
聞きたいのは、あの人の事で。
「悠哉…、どんな感じだった?」
私は、苦笑いで聞いた。
「どんな感じって…?」
「…私の事とか、言ってなかった…?」
涙が出そうで、必死に堪える。
「……言ってたよ。」
花鈴が小さな声で言う。
「…え?聞こえない。」
「…嘘。なんも言ってなかった。」
花鈴が笑って言った。
けど、その笑顔は。
明らかに、いつもの笑顔と違って。
「そっか。良かった。」
聞かない方が傷つかない。
そう思って、聞かなかった。
やっぱり、私は弱い人間で。
自分を選んでしまう。
「明日は、学校来てよねっ!」
本当は、行きたくない。
「うんっ。」
けど、花鈴を心配させたくなかった。