生きることの意味【完結・加筆完了】
「あ。タメ語とか厳しい系?なら、今すぐ敬語にするけど」
「ううん。いいよ、タメ口で」
「そっかーーー。よかったーー。緋人って雑誌よりも優しいね」
「何それ」
「雑誌だとクールって感じだからさ。
ほら、瞬たんみたいな」
確かに。雑誌のイメージそのままが瞬さんだ。
クールであまり笑わない感じ。
「ああ。だって、俺瞬イメージしてるもん」
「そうなんだあ」
新一さんは本当に人懐っこい。
人見知りというものをしないのだろうか。
それから、あたしに気付くとニコッと笑いかける。
「君の名前は?」
「え。あ、春瀬です」
「違う違う、下の名前」
「杏奈、です」
「杏奈ちゃん。よろしくねえ」
「はい」
「俺の事は新一でも、新ちゃんでも、好きにどーぞ!でも、工藤だけはやめてね!」
「おい!工藤!おせえよ!そんなんじゃ事件逃げちまうよ!」
あたしが苦笑いしてると、清二さんのでかい声が響いた。