生きることの意味【完結・加筆完了】



「あ。タメ語とか厳しい系?なら、今すぐ敬語にするけど」

「ううん。いいよ、タメ口で」

「そっかーーー。よかったーー。緋人って雑誌よりも優しいね」

「何それ」

「雑誌だとクールって感じだからさ。
ほら、瞬たんみたいな」


確かに。雑誌のイメージそのままが瞬さんだ。
クールであまり笑わない感じ。



「ああ。だって、俺瞬イメージしてるもん」

「そうなんだあ」


新一さんは本当に人懐っこい。
人見知りというものをしないのだろうか。


それから、あたしに気付くとニコッと笑いかける。


「君の名前は?」

「え。あ、春瀬です」

「違う違う、下の名前」

「杏奈、です」

「杏奈ちゃん。よろしくねえ」

「はい」

「俺の事は新一でも、新ちゃんでも、好きにどーぞ!でも、工藤だけはやめてね!」

「おい!工藤!おせえよ!そんなんじゃ事件逃げちまうよ!」


あたしが苦笑いしてると、清二さんのでかい声が響いた。
< 113 / 332 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop