生きることの意味【完結・加筆完了】
和気あいあいとしてる五人を見てると、緋人が口を開いた。
「終わったね。杏奈、予想以上に待たせてごめん。
もう帰れると思う」
「ううん。楽しかったよ。それに緋人の新しい事実も知ったし」
「俺の?何それ」
「年齢」
そう言うと、緋人は目を真ん丸にする。
「え。言ってなかったっけ」
「知らなかった。そんな年上と思ってなかった」
「え。杏奈って今いくつ」
「あたしは今15。高一」
「そうだったの!?」
驚いた声を出した緋人は、額に手をあてた。
「俺、てっきり同い年ぐらいかと」
「悪かったね、老けてて」
「それは大人っぽいって言うの。そっかー。だからあんなあどけなかったのかー」
「何の話?」
「秘密」
「はあ」
緋人はニッコリとして、人差し指を口元に持っていく。
秘密の意味が分からない。