生きることの意味【完結・加筆完了】
「……香奈、私達親友でしょ?」
声が震える。
親友じゃない。
ずっと一緒に遊んでた友達じゃない。
そうだって、言って。
だけど、香奈はそれに肯定する事はなかった。
「杏奈なんて大っ嫌いだったよ!」
涙をボロリと流しながらそう言った香奈。
私の中でパリンと何かが割れた音がした。
すうっと身体が冷えて行く。
香奈は。
……私を嫌いだったの?
いつから?
あんなに笑い合ってたのに。
……友達だと、思ってたのに。
「あはは。ずっと思ってた事言ってスッキリだね、香奈」
そんな彩加の甲高い声も。
「杏奈、ブスのくせに、調子乗り過ぎ!」
そうやって笑った南津子の事も。
全部全部、素通りしていた。
―――――――――悪夢だと思った。