生きることの意味【完結・加筆完了】


「緋人の髪は、色が綺麗だからいいんじゃない?」

「え?」


あたしの髪の毛を弄っていた手がぴたりと止まる。
強い視線を感じて、あたしは少しだけ顎を上げた。


ばちっと絡んだ視線。
緋人は目をぱちくりとさせてあたしを見つめていた。


驚いている様な表情に、あたしは少しだけ首を傾げる。



「どうしたの?おかしな事言った?」

「え?あ、ううん」


ハッとした緋人はすぐに首を振ると笑った。



「変な緋人」

「そう?まあ、俺ってちょっと変わってるらしいからなあ」


ちょっとどころじゃない。
大分だ。大分。


その思考を理解出来ない事が多々ある。


緋人は、なんか自由だなって思うんだ。


学校とか家とかそういう小さな場所に嵌まってるあたしとは違って。

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