生きることの意味【完結・加筆完了】
学校
あの後、結局あたしは緋人に聞く事が出来ずに家まで到着してしまい、緋人も緋人でさっさと手を振って帰って行ってしまった。
モヤモヤはあたしの中で燻られるだけ。
家に帰っても、母親の態度は普通だった。
どうやら、学校から連絡は来てないみたいだ。
それに少しだけ安心すると、「ただいま」だけ言って自分の部屋に籠った。
ゴミ箱にはビリビリに破られたあたしの遺書。
……捨てないとな。
ゴミ箱にくくってあるスーパーの袋の口を結ぶとあたしはリビングに向かい、生ゴミとか入れる大きめのゴミ箱へと突っ込んだ。
普段からそうしてるから、母親は何の疑いも示さない。
この袋の中に、実は遺書が入ってるんですなんて思わない。