生きることの意味【完結・加筆完了】



だけど、本当の悪夢は翌日からだった。


別にあの三人と話さなくたって、他にもクラスに友達はいる。
だから、大丈夫。


そう、気持ちを奮い立たせて登校した。


その期待は無情にも散り去ったのは、教室に入った時だ。
一瞬、静まりかえる教室。


そして、私が誰に挨拶をしても全員がシカト。
まるで私がそこにいないかの様に。



ノートをぐちゃぐちゃにされたりなんてのは日常茶飯事だ。
トイレに連れ込まれて水をかけられたり、学校の裏でサンドバッグ代わりに殴られたり。

人の目につかない部分ばかり狙うってとこは抜け目がない。


彩加は外面がいいから、先生に疑われる事もない。
成績もよかった。だからこそ、どんどんといじめがエスカレートしてしまったんだと思うけど。


そのいじめであたしは精神的にも肉体的にもボロボロだった。


そんないじめが暫く続いて、あたしは耐えられなくなったんだ。



そうやって、話している最中。

彼は何も喋らなかったけど。
寝転んであたしの顔を見てなかったけど。


彼はあたしの話を聞いててくれている。
何故だかそう、思った。
< 14 / 332 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop