生きることの意味【完結・加筆完了】
教室行くか。
登校して来たとこを見てた生徒は、あたしの事を見ながらひそひそと何かを話してる。
見ていても、緋人を知らない人にとったらどうでもいいだろうけど。
知ってる人にとったら、きっと気になる存在だ。
その視線を掻い潜りながら、教室へと入った。
椅子に座り、カバンから教科書とかを机へと入れて行く。
あの彩加の様子じゃ、イジメは止まるかもしれないけど。
だからといって、クラス中から無視されていたあたしに友達なんてのはいない。
頬杖をつきながら、時間が過ぎるのを待った。
授業が始まり、休み時間になると前まで無視していたクラスメイトが話しかけて来る。
数人でそわそわしながら、こっちに来たのを見るとウンザリした。
「春瀬さん、ちょっといいかな」
あたしは黙ったまま頷くと、その子達と一緒に移動する。
何故か、人気のない場所へと連れて行かれた。
……何でこんな場所に連れて来る必要があるんだろう。
この人達は無視してただけだし、殴られたりはしないと思うけど。