生きることの意味【完結・加筆完了】
目の前にいる子達は目線を合わせながら、誰が話すかを合図しているらしい。
小さく息をつくと、一人が切り出した。
「朝、見たんだけどさ」
ああ、やっぱり。
緋人の事か。
だけど、その子から出た言葉は思ってたモノとは違っていた。
「彩加ちゃんと仲直りしたの?」
「……え?」
そうやって言った彼女は、前田さん。
あたしは前田さんを凝視した。
「彩加ちゃんがさ、さっきLINE送って来て…」
そう言いながら、前田さんが出した携帯にはLINEの画面。
そこにはこのクラスメイト全員が入ってるグループに書かれていたコメント。
【今日から杏奈をイジめたヤツ、私が許さないからね☆】
「……何、コレ」
ぼそっとあたしの口からはそんな言葉が漏れた。