生きることの意味【完結・加筆完了】

次の休み時間から、三人はあたしの元へと来てくれた。
前田さんと、枝野さんと、中村さん。


他愛ない話で盛り上がった。
昼も一緒に食べたりして、本当に久々に学校が“楽しい”って思えた。


あれから、彩加はあたしに話しかける事はなかったけど、気にしない事にする。
きっと、あたしが気にする事じゃない。


香奈が何を言いかけたのか、それは気になるけど。


放課後になり三人と連絡先を交換してから、あたしはカバンを持って校門へと向かった。
昇降口を出た後、校門の方に視線を向ければ人だかりが出来ていた。


すぐにその理由はわかったけど。
間違いなく、緋人だ。


人だかりの中にちょこんと出た緋色の頭。


どうやら、握手とか写真をせがまれているみたいだった。

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