生きることの意味【完結・加筆完了】

そしてぽつりと

「…死んだら、それが最高の復讐だもんな」

そうやって、また馬鹿にするように笑うと冷めた目で言い放つ。



図星過ぎて。

悔しくて。


「そうよ!あたしが死ねば後悔するって思ったからよ!
どれだけのことをしたか、思い知ればいいのよ!」


夜だとか。
ここは屋上だとか。

そんなのお構いなしに叫んでいた。


肩で息をしながら叫ぶあたしを、緋人はやっぱり動じずに見つめて。


「一週間」

「…え?」

「いや、三日とすればそいつらはあんたのこと忘れるぞ」

「…っ!」

「いいのか、それで」


“いいのか”


「………よくない」


いいわけ、あるか。


一生、あたしを“殺した”って罪を背負って生きていかなきゃ。
あたしが死ぬ意味なんて、ない。


「だろうな。
だけど、実際そんなモンだぜ。
毎日の様にニュースで人が死んだって放送されてる。
それをいちいち気にしてたら生きてけるかよ。
友人の死、いや、クラスメイトの死なんか気にするかよ」


クラスメイト、そう訂正する彼をまた睨みつける。
 

散々睨みつけた後…そして、自嘲気味に笑った。
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