生きることの意味【完結・加筆完了】
ずっとメールでやり取りしてたら、いつの間にか学校間近まで来ていて吃驚した。
楽しい時間はあっという間っていうけど……。
あたしは緋人とのメールを楽しいって思ってたのかな。
少しだけ顔を俯かせながら、携帯を握り締める。
その時。
「杏奈、おはよう!!」
後ろからそう声がかかった。
甲高い、この声。
まさか。
そう思いながら振り向くと、満面の笑みで立っていた彩加。
その後ろには相変わらず、金魚の糞みたいにくっついている南津子。
だけど、そこに香奈の姿はない。
あれ?何で…香奈いないの?
あんなに一緒にいたのに。