生きることの意味【完結・加筆完了】

確かにそうなんだけどね。


【うん。どこに行けばいい?】

【俺がそっちの駅行くから。ホームで待ってて。】

【わかった。】



急ぐ必要なんかないのに、気付けば早足になっている自分に苦笑した。
あたしは緋人に会えるのが嬉しいのか。


段々と、自分の気持ちが緋人に傾いてるのをわかっていた。
だけど。
まだ何も言えない。


あたしは緋人をハッキリと好きだと思えていない。


いいかも。っていう本当に中途半端な状態。
それで、緋人に伝える事なんて出来ない。


緋人はあたしに本気なんだから。



ホームに到着したあたしはたくさんの同じ学校の生徒の中に紛れ込む。
どこで待ってようか。


電車がホームに来る度に、緋人を探す自分がいた。


最初は緋人の事なんて、全く興味なかったし。
なんだ、この変な人って思ってたのにな。
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