生きることの意味【完結・加筆完了】
それに、サトルの事うまく誤魔化された様な気がする。
なんだろう、サトルってそんな心配する様な人なのかな。
でも、緋人の機嫌が直ったっぽいからいいか。
掘り返す必要ないよね。
それから、目的地に到着するまであたしは今日あった事を話していた。
それはとってもクダラナイ事だったけど、緋人は嬉しそうに聞いてくれた。
「学校楽しい?」
「うん。楽しい!あ、でも」
「……でも?」
言葉に詰まる。
これを言うべきなのか。
香奈が今日休んだ事が気になってるなんて。
「……えっと、あたしを虐めてた内の一人なんだけどね。
その子が今日休んだんだ」
「休んだ?」
「うん。それだけだったら気にしないんだけど、メール貰ったんだよね」
「メール…って、どんな?」
「話したい事があるって」
そう答えると、緋人は腕を組み思案顔で俯く。
暫く何かを考えていた緋人は、あたしを見ると口を開いた。