生きることの意味【完結・加筆完了】
「ゆうやの事、見せてってよく言われるけど…、勿体なくて見せられないのよね」
「それは…、かなりベタボレですね」
「そうなのよ。もう何年経ったかわからないけど、ゆうや以外興味ないわね」
「いつから付き合ってるんですか?」
「高校からよ」
「え」
それって凄くないか。
高校の時とかって、下手したらこういうゲイ的な人ってのは受け入れられなかったりするのに。
それを打ち明けた二人は凄い。
それに、片方はイケメンって言われてるんでしょ?
女にもモテた筈なのに。
「あ。そろそろ始まるみたいね」と、りなさんはスタジオに緋人や桜井さんが入って来たのを見て呟く。
それから、あたしに向き直ると申し訳なさそうに眉を下げた。
「私、メイク直したりで動くからあんま相手に出来ないけど…」
「大丈夫です。あたし、ここで邪魔にならない様に見てるので」
「そう?一人で寂しくない?」
「いえ、緋人の違う一面を見てるのは面白いです」
そう言うと、りなさんは目を見開いた。
それから、ふっと優しく微笑む。