生きることの意味【完結・加筆完了】
嘘だと言って。
お願い。
そう、心で強く願ったけど、それは徒労に終わった。
「えっ、っていうか、今頃気付くのって感じじゃない?」
さも、愉快そうに言うのは南津子だ。
どこが面白いのか、あたしには理解出来ない。
「だって、そもそもさ」
南津子はそこまで言うと、言葉を区切る。
それから、彩加に目配せした。
彩加は微かに目を細めると、口元に孤を描きながら言った。
「杏奈がイジメられたのだって、香奈の身代わりだったんだよ?」
「え?」
今、何て。何て言ったの?
「元々ね、香奈にムカついてたんだ。私達。
だって、あの子、ドンクサイし。
それに、私が欲しかったけど完売しててゲット出来なかったカバン持ってて、自慢してたんだから」
「そ、れだけ?」
「何が?」