生きることの意味【完結・加筆完了】



「納得いったみたいだね。よし。これから俺とどっか遊びに行こうか!杏奈ちゃん」

「は!?」


何言ってるの?この人。
意味不明なんですけど。



「ほら、行くよ!」

「え?ちょ、ちょっと」


サトルさんは急にあたしの腕を掴んで、走り出す。
あたしは頭がついていけてなくて、もつれそうになる足をどうにか踏み出した。


ホームに到着すると滑り込んできた電車に乗り込む。
あたしは、電車の中でゼーハーと肩で息をした。


まだ腕は掴まれたままだ。


呼吸が整わないまま、あたしは恨めしそうにサトルさんを見上げる。
こっちは肩で息をしてるのに、サトルさんは余裕そうでそれにも苛立つ。

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