生きることの意味【完結・加筆完了】
「お母さんだって、無理ね。だから、やっぱ録画だわ」
「うん、ちゃんとセットしておこ」
「そうね。今からしておこうか」
善は急げと言わんばかりに、食事の最中にも関わらずお母さんは録画をセットしていた。
「これで大丈夫」
「サトルさんも出るらしいよ」
「うえええ。サトルまで出るの?やっべえ」
サトルさんの名前を出したら、己奈子のテンションは更に上がったらしい。
サトルさんがわからないというお母さんの為に、雑誌を持って来て手にするとこれと教える。
「ううん。お母さんは緋人君のがいいわ」
「私、まじ決められない」
「あ、でもこの子可愛くない?」
「ああああ、わかるわかる」
二人とも、好き勝手言ってるわ。
苦笑いしつつ、あたしはご飯を頬張った。