生きることの意味【完結・加筆完了】
「貴方は緋人にとってなくてはならない存在みたいだから」
そうやって、目を細めて笑うと京香さんはタクシーに乗り込んだ。
呆然としながら、すぐに発進するタクシーをあたしは見えなくなるまで見送った。
それから、あたしは少しだけ時間を潰すとショーが開かれるデパートの屋上へと向かった。
そのデパートにはもちろんJUNが店舗として入っている。
屋上はあたしが思ってる以上に混雑していて、驚いた。
誰が目的かはわからないけど、圧倒的に女の子が多い。
そりゃそうか。緋人人気だし。
イベント概要に緋人以外のモデルの名前も書いてあった。
あたしは緋人しかわからなかったけど。
一番後ろであたしはまだ誰もいないステージを見つめる。
まだ出逢って、二週間ぐらいだっていうのに。
あたしは緋人を好きになって、そして、彼女になった。
後悔なんてしないよ、緋人。
あたしは緋人が大好きだ。