生きることの意味【完結・加筆完了】
おまけ
サトルの場合
あーー。
あんな嬉しそうな顔見せちゃって。
……ムカつく。
俺の事見たらいいのに。
「ほら、サトル。こっちにちょうだい」
ミレが眉間に皺を寄せながら少しだけ苛立った声を上げる。
俺はポーズを変えながら、ミレを見て話しかけた。
「ミレ、今日どーお?」
「何。誘ってるの?」
「うーん、ちょっと人肌恋しくて」
「まさか、俺の体目当て?」
「うん、そう」
ミレはカメラを俺に向けたまま、口をポカンと開けていた。
それがあまりのも間抜けでおかしくて、クスクスと笑う。
俺が笑っていると、ハッと我に返り
「からかうんじゃねえ!」
と、恥ずかしそうにミレは言った。