生きることの意味【完結・加筆完了】

「…ありがと、杏奈」



ぽつり、そう言う彼からあたしは目線をずらす。
何故か、無性に恥ずかしくて緋人を見れなかったからだ。


そんなあたしを見て、彼はくすくす笑うとそっと近付く。

それから。
おでこに軽く何かが触れた。



「………」


がばっと、おでこを抑えながら彼を見る。


緋人は意地悪い顔で笑うと、

「ちゅ、したくなった」

そうやってまた口角を上げた。



「―――――!!!!!」


こ、こいつはーーーーーー!!!
油断も隙もあったもんじゃない!

< 48 / 332 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop