生きることの意味【完結・加筆完了】



エレベーターに乗り込んで、Rボタンを押す。


到達するまでの時間が果てしなく感じる。
たかが数秒なのに。



だって。
後、数分したら。
いや、何十秒かかもしれない。


あたしは死んでるんだ。


この世にいない。

ジ・エンド。



そう、考えたらなんだか笑えて来る。


「ふふふ…あははは!!」



深夜。
静まり返ったマンションのエレベーター内で高笑いするあたしは、相当不気味だったと思う。


でも、そんなんお構いなしだ。
だって、もうあたしは世間体とか。
常識とか。
普通とか。
何にも気にしなくていいんだ。
な~んにも。


無敵だと思う。

たった、数分の間だけだけど。
< 5 / 332 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop