生きることの意味【完結・加筆完了】
「俺のマネージャー。一応、モデルですから!」
「一応じゃなくて、あんたはモデルなの!」
ドンっと胸を叩く緋人に、すかさず桜井さんの激しい突っ込みが入った。
確かに。としか言えない。
スタジオに入ると、大きなセットや照明。様々な機材があって、あたしはほうっと息をつく。
凄い。テレビとかでたまに裏側を撮影したのを放送してたりするけど、実際見るのとでは全然違うな。
迫力がある。
緋人が真剣勝負って言うのも頷けるな。
「よし。俺も準備して来る」
そう言うと、緋人は着替える為にどこかへ行ってしまった。
取り残されたあたしはスタジオの後ろの椅子に座る。
どこかふわふわした様な感覚だ。
スタッフが衣装などを持って来て、スタジオに入るのを眺める。
それからカメラを持った男の人が中に入って来た。
あ、あれがもしかしてカメラマンかな。
その人はあたしに気付くと、声をかけてくる。