生きることの意味【完結・加筆完了】


「京香さん」


この人が京香さん。
京香さんは緋人の前まで来ると、怒りだす。



「到着したら連絡しろと言ったでしょ!
それに勝手に!ああ、もう!桜井編集長、すみません。迷惑かけませんでしたか?」



頭を抱えたり、慌てて頭を下げたり、とにかく忙しい人だ。
桜井さんも笑っている。


どうやら彼女はこれがいつもの事らしい。



「うちはまーったくだよ。緋人ならいつでも来てくれてオッケーだし。
緋人ファン多いしね」



げ。そうなの?ここにも緋人ファン多いの?
いやーまあ、この誰とでも打ち解ける性格とか、あの姿を見たら確かにわからなくはないけど。

他のモデルだっていっぱいいるだろうに。


そう思ってると、京香さんがあたしに気付いた。



「貴方…。もしかして、貴方が緋人が言ってた彼女?」


少しだけ眉間に皺を寄せながら尋ねて来る。
あれ。歓迎されてない感じ?



そうですと返事をしようとしたのに、それは緋人によって遮られた。

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