スチューデンツ!
廊下を歩いているとさっそく賑やかになる。


「なんだよ!別にいいじゃんか!!」


「よくない!」


ガラガラ。


「「(千景)(ちかげち)!!!」」


「っ!?」


俺は教室に入って早々、名前を怒鳴られた。


「何だぁ?また夫婦ケンカかい?w」


後ろから雅がふざけて言うと


「「うっっっさい!!!!!」」


その一言にも折れることなく


「ハモってるしw」


と俺にボソッと言った。


(俺に言われても…)


という感じだが、ここは大人になって


「…ここ、邪魔になるから。」


と言って自分の席に座った…が。


「聞いてよ!しゅんちがさなちのこと、ふったんだよ!!」


「別にいいだろ!俺のことなんだから!!」


「あんなに可愛くて、女子力の塊、そうそういないのに!」


「だから!俺のっ…」


「さなち、超頑張ったんだよ!!」


「おい!人の話をっ…!!」


「うっっっさい!バカ!!」


「なっ!?」


俺は興味のない目で2人を見ていると


「「(千景)(ちかげち)!どう思う!!」」


と怒鳴られてる時に


「おはようー!」


と寺田沙那(テラダサナ)が乱入。


この場にもっとも来てはいけない子がきた。


もちろん小田原俊(オダワラシュン)は少し動揺しつつも黙り。


「…。」


「さなち…えーっと…」


「わりぃ、用事思い出した。」


「…。」


とても気まずい。


ちなみに俊は口げんかの相手の八坂遥(ヤサカハル)が気になるらしい。


この間聞いた。


「あの…遥ちゃん…」


ガラガラ。


「席につけー。HR(ホームルーム」始めんぞー。」


なんというタイミング。


寺田が言いかけた言葉をしまい込むように


「うんん。何でもない!」


とだけ言って席についた。


八坂は溜め息混じりに下を向いて席に戻った。


「今日は…」


後味の悪いアメだけを置いて。
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