激突お義父さん！

面接前日⑥



ち、千鶴は今何て言った??。

タノシミニシテル??オトウサンガ???

全身に冷や汗が滝のようにとめどなく流れ続けるのを感じる。

父親が俺と千鶴が付き合っている事を知る。
それはつまり、父親が面接官だけではなく、面接官+娘を奪った男(敵)として俺と接する事になるではないか!?

考え過ぎかもしれないが、ハードルが上がったのは間違いない。


『どうしてそんな余計な事いうんだよ!
そんな事言ったら、気まずさは増すし、俺は目の敵になるに決まってるだろう!!
受かってほしくないのかよ!』

障害を大きくされた俺はもう体裁など考えず声を荒げて千鶴を怒鳴った。

『えっだって・・・私はパパにお願いしたかったんだもん。』

千鶴は泣きそうな声で続ける。

『私は、秀ちゃんに絶対受かってもらいたかった。
だから、全て話してパパに頼んだんだよ?。
明日、私の、わたしの世界で１番大切な人が受けるから合格させて!って。
なのに、なのに私は秀ちゃんの気持ちは考えてなかった。
本当に、本当にごめんねっ。』


千鶴は・・・ついに本格的に泣き始めてしまった。