激突お義父さん！

敵陣侵入！④

『第一印象が大事だ、第一印象が大事だ。』
俺は心の中で呟く。

『大声で、失礼します!これでいくぞっ!。』
暖かい雰囲気を見て少しだけリラックスした俺は自分に言い聞かせた。

日がまだ昇りきらない午前11時。


俺は意を決し、ついに扉を開け敵陣に乗り込んだ!。


『しっ、失礼しまひゅ!!』

社内にガンガンと響き渡る俺のVoice＋アルファが場を凍りつかせる。
だが、俺は止まらない
『きょ今日面接受けさせて頂きましゅ、しゃとうでふ!
よろひくお願いすぃまず!』


噛んだってレベルじゃねえぞ!?

凍りつく場、噛みまくる俺。
最悪な出だしに俺の体は崩れ落ちそうになる。

しかし、その早速折れそうな俺の心とは裏腹に、固まっていたオバサンは

『いらっしゃいっ、よく来たねぇ』

と、ぼさつ様のように柔らかく暖かい声で俺を迎えいれてくれた。