激突お義父さん!
敵陣侵入!⑥


そんな重く苦しい気持ちと戦いながら、俺は早くぼさつ様の帰還を心の底から願った。


そんな事を考えていると、、、ついに『ガタッ』っという音とともに、椅子に座っていた男の人が立ち上がり、俺の方を向いた。

向かれた瞬間俺の方はつられて、とっさに背筋がピンっ!っとのび男の顔をじっと見た。

良く見ると、髪型は短くてまだ黒いが、頬やおでこに深いしわがある。そして思ったのはとても怖い顔立ちではなかったのだ。

だが、やはり年齢は自分の両親並にいっているだろう。

そして男は、ゆっくりこちらに近付いてきた。

俺の中に戦慄がはしる!
ついに戦いの時がきたのだとっ!

俺は緊張で真っ白になる自分を一生懸命押さえ、朝の鏡の前でした暗示を思い出す!。

俺は

『蟻の巣だ~いすきっ!!』

・・絶対何か違う!!。

大事な部分が抜けてる気がするけど、そんな考える余裕は一切なくなっていた。

そして、我にかえると向かい側の椅子の横に、男はこっちを向いて、ただ静かにたたずんでいた。
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