激突お義父さん!
決断の時⑤



あぁもう何で源一さんそんな怖い顔して俺を見るんだよぉ。

俺あなた様に直接悪い事してないじゃん。

もはやオーバーヒートを起こした頭は、考える事が出来ず、ただ今目の前にある光景をぼんやり心で思っていた。

けどこの真剣な目付きや雰囲気どこかで・・・


そっか、思い出した。

千鶴がブチキレた時の目だ。


まだ付き合いたての頃、俺が千鶴とのデートの待ち合わせの最中に、偶然あった女友達と楽しく喋っていた。

そこにタイミング悪く遅れて来た千鶴がその光景を見て、勘違いか焼きもちなのかブチキレたのだ。

そして我慢しきれなくなった千鶴は、ダッシュで俺の所まで来て、

『お~千鶴~~これ俺の友達のかな・フガッ!!』

紹介中の俺の顎に躊躇なくいきなり強烈な右フックをぶちかます。

腰から地面に墜ちる中、ふと千鶴の顔を見上げると、そこには今の源一さんのような鋭い目をした鬼がいた。
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