激突お義父さん！
譲れぬ想い②



今源一さんの顔には間違いなく怒りマークがともっている。

『いや、だからどちらかを選べと言っているだろう？
初対面で悪いんだが話ちゃんと聞いてたのか？』

『もちろん聞いていました。』

『じゃあ、聞いていたなら分かるだろう。
何度も言うが、ここの職場じゃキツイし、娘は幸せに出来ん！』

源一さんは、バンッ！と平手で机を叩きながら声を荒げる。

『いえっ！職場の厳しさに耐え、きっと千鶴さんを幸せにしてみせます！！』

『出来やしない！』

『出来ます！！』


源一さんから発せられる怒気は人の精神を粉々にするとばかりに荒々しいものだった。

きっとそれは、自分の娘を守ろうとする源一さんの親としての優しさでもあるのだろう。

しかし、俺は負ける気はしなかった。


そう、


目覚ましの時と同じ、

こういう鋼の意思を持った時の俺はほとんど曲げた事がない！

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