不純な理由で近づきました。
カインくんの家は綺麗な三階建ての家。
赤茶色のレンガと花壇に咲いている赤い花がピッタリ雰囲気に合っている。
どことなく外国の家っぽく見えるのは、気のせいだろうか。
「さ、入って入って」
「お邪魔します」
少し周りを見渡しながらカインくんのあとに続く。
わ、靴が多い。
やっぱり女姉妹がいると、こんな風に靴も多くなるものなのだろうか。
そんなことを思いながら自分の靴を玄関に並べた。
「ボク飲み物とか用意してくるから、先に部屋行っててよ」
「分かった。六花、こっち」
「あ、はい」
ゼリーはカインくんに渡して、階段を上がる恭くんの後ろをついていく。
慣れたように一つの部屋に入る恭くんに、やっぱり気心知れた仲なんだな、と思った。
「ここ、カインの部屋」
「お隣は?」
「あー、カインの姉妹」
あぁ、カインくんはお姉さんと妹さんがいるんだもんね。
きっとカインくんも整った顔してるし、お姉さんたちも美人なんだろう。
ちょっと会ってみたい気がする。
そんなことを考えながらカインくんの部屋にお邪魔した。
全体的に濃いブルーと白、焦げ茶を基調とした部屋。