不純な理由で近づきました。



「せ、せめて昨日のスキニーを……」


「ダメですよ。六花さん、せっかく綺麗な足してるんだから、出さなきゃ損です」


「うっ、ユスラさんまで……」



わたしの味方だったはずのユスラさんまでもがイリアさんたちの肩を持ってしまった。



うぅ……恥ずかしい。


慣れない丈がどうも気になってソワソワしてしまう。



「カインたちの反応が楽しみねぇ」



イリアさん、楽しまないでください。


うぅ、と心の中で涙ぐみながら朝ごはんを食べることになっているお座敷へ。



「はぁい、おはよぉ!」



勢いよく言って中に入っていくイリアさん。


それに続いてサユさんにユスラさんも。



……覚悟を決めるしかない。


ゴクリと緊張しながら、恐る恐るわたしも中へ。



「お、六花!!お、は……」



兄さんの笑顔が固まり、目が大きく見開かれる。


隣に座っていたナルちゃんもパチパチと瞬きを繰り返していた。


恭くんとカインくんは……ごめんなさい。見る勇気がないです。



「……おはよう、ございます」


「…………」



誰か何か反応して!!







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