君に出逢えた奇跡
卒業式の夜
蒼汰からきた電話。
「美空、卒業おめでとう。」
「ありがとう‥もう少しで私もこの街とも友達とも離れると思うと寂しくて‥」
「だよな~俺も高校卒業と同時に田舎から東京に出てきて友達とも離れたから気持ちはわかるよ。」
「蒼汰もなんだね。」
「あっ、美空と間違えたタクミは地元の友達でさ。ずっと音信不通だったからタクミの名前がSNSに出てきた時にはマジ嬉しくて即連絡したって感じ。」
そうだったんだ。
私と蒼汰の出逢いの陰にはそんな事があったんだね。
「そうだったんだ。でも、そのお友達は携帯の番号変わってたってことだね。」
「そうだなぁ‥地元を出てきて3年もほとんど連絡すら取らなかった俺の自業自得?でも、そのおかげで美空に出会えたから‥ある意味良かった?」
だね。
もしそのお友達の携帯の番号が変わっていなければ、私と蒼汰が出会うことは無かっただろう。
蒼汰には悪いけど
友達に感謝しなくちゃ‥カナ。