君に出逢えた奇跡
「蒼汰は寂しくなかったの?」
「ん‥夢を追いかけるのに必死で忘れてた。」
「夢?」
「そう‥今の仕事。」
うらやましいなぁ‥
蒼汰は今、ちゃんと夢を叶えてる。
私もいつか蒼汰のように自分の夢を叶える日がくるんだろうか‥。
「今の仕事が蒼汰の夢だったことなんて、スゴイね蒼汰は。」
「そっかなぁ?」
「スゴイよ。」
「美空に言われると、本当に自分がスゴイって思えるから不思議だな。」
「そうなの?」
「そう。やっぱり早く美空に会いたい。」
一つ一つ、ほんの少しずつだけど、蒼汰を知れる。
そばにいればきっともっと早いスピードで相手を知れるのかもしれないけど‥
それでも私はゆっくりとお互いを知れる今の状況が好き。
見えない糸が少しずつ繋がっていく‥。
「蒼汰‥会えたらいいね。」